「但馬の方言におけるアクセントとイントネーション」〜但馬学2月例会
今年度の但馬学のテーマは「但馬の方言」。今月は豊岡市港地区の方言を題材に方言を考える(感じる)ことにしました。
使用したのは2006年(平成18年)に編集された豊岡市港地区公民館発行の「みなと弁〜残したいふるさとの方言」と言う冊子。
この冊子編集の経緯は「はじめに」の中に書かれている。「方言を使うと田舎者扱いにされ、極力避けて標準語で話そうとする雰囲気もあった。私たちの周りからもみなと弁が消えはじめた。」と言う危機意識から、地区の長老が集まって1年掛かりで編集されたもの。
講師(読み聞かせ)として今回は、増田恵子さんにお願いをしました。増田さんは豊岡市港地区に在住、元FMジャングルのDJ、現在は保育園のスタッフとして園児達に読み聞かせをされている。謂わば、しゃべりのプロ。「浦島太郎」をみなと弁で語ったらどうなるのか?増田さんのみなと弁で物語をしゃべってもらいました。
「むかしな、海辺の村に、浦島太郎というわきゃーもんがおった。」
「こらぁ、そんな事したったら、亀がかやーさぁげだにゃぁかいや。にぎゃーてやれ」
「おみゃーも、こぎゃあなとこにくるで、ひでえ目にあうだわ。はやー家にいね」
「龍宮城へようきてくんなりました。こにゃあだ亀を助けてくんなったお礼に、ごっつぉうをようけこしりゃーてまっとりました。どうぞ、ようけくってくんにゃあ」
「どえらいごっつぉうになりましたが、まぁまた村にもどりてゃぁので、これでしゃあならしますわぁ」
今回の例会の世話役でもある岩本くんがイントネーションが音程7度、オクターブあがることばをコントラバスで表現。みなと弁とコントラバスの競演とまではいかなったけど、音階で方言を分析してみるのはとても面白い発想でした。
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