« お茶のルーツを訪ねて~「西双版納で1000年の茶樹」の巻(雲南省・西双版納) | Main | お茶のルーツを訪ねて~「食事も最高なのだ!」の巻(雲南省) »

March 06, 2011

お茶のルーツを訪ねて~「大理はパラダイス」の巻(雲南省・大理)

110306_dairi1

西双版納(シーサンパンナ)から飛行機で50分で「大理」に到着。大理を象徴するのが「洱海」(じかい)という湖。湖面で海抜1972m、水が澄んだ淡水湖。もう一つの象徴が、その「洱海」の向こうにそびえるのが蒼山(そうざん)。その主峰・馬龍峰は海抜4122m。緯度として亜熱帯に属するが山頂は雪で覆われている。

110306_dairi2

「大理古城」の「南城楼」。唐の時代に、「南詔国」(759年~937年)は大理に本拠地を置き、雲南地域の政治・経済・文化の中心地となった。937年に「大理国」となり、ジンギスカン率いるモンゴル軍に敗れる1253年までの約500年間、栄華を極めた。

110306_dairi3

古城の城壁内にある「大理市博物館」。大理では、3700年前に稲作がされていた。さらに青銅器がたくさん発見されている。

北はチベット、西はインドへ通じる街道の十字路である大理は、南のシルクロードの起点となった。

110306_dairi4_2

こちらは大理のシンボル「崇聖寺の三塔」。写真は三塔の中で最古であり、最も高い。高さ63.13mで、建立開始が859年。約1100年以上、幾度かの地震にも耐え現存している。毅然と建つ塔は美しい。塔の向こうには大理石の採れる蒼山がそびえる。

110306_dairi5

1100年の塔から振り返り、蒼山を背に、大理市街とその向こうの「洱海」、さらにその向こうの対岸にある連山を眺める。

人口350万人。白族(ペー族)が約40%を占める。菜の花が満開、大輪の椿が咲き乱れ、枝垂れ柳が芽吹く。蒼山は野生のランが群生していると言う。空気は澄み、湖水は透きとおり、太陽が照り付けても乾燥しているので汗がでない。ここはまさに「海抜2000mのパラダイス」なのだ。

110306_dairi6

約600年前に、日本人の四僧侶が行脚し、ここ大理に辿り着いたという。禅を勉強し、詩歌を残し、大理に寄寓し人々と交流した。四人僧侶の墓「四僧塔」は以来ずっと大理の人に保護されてきた。今も線香が焚かれている。どのような中国と日本の仏教文化の交流があったのだろうか?

110306_dairi7

大理名物の「三道茶」。白族の伝統的なお茶。人生になぞらえて、「苦」あり、「甘」あり、「雑」(複雑)な三杯のお茶。一杯目の「苦」は、プーアル茶を叩き焼いたお茶。二杯目の「甘」は、胡桃とチーズと黒砂糖が混ぜてある。三杯目の「雑」は、生姜、ニッキ、山椒、黒砂糖が混ざる。さすがに美味しいとは言い難いが、それぞれの味わいはあった。(^_^;;

110306_dairi8

夜が迫りくる外国からの観光客に人気の路地。軒下ではお茶を飲み、ビールを飲み、どこかから民族音楽が聞こえてくる。蒼山に夕闇が迫り、風は涼しくなる。すっかり、大理の自然、気候が気に入ってしまった。老後をここ大理で住みたいと言う人も多いとガイドさん。

そうそう、大理を案内してくれたガイドの劉さんは、「人類の旅5万キロをたどるグレートジャーニーの冒険」を成し遂げた関野吉晴氏のガイドをやったと言う。チベット自治区からこの大理までの何ヶ月間か、関野氏と共に過ごし、その生き方、考え方に感銘を受けたそうだ。日本のことに良い印象と関心を持っている劉さんに会えたことがとても嬉しい。

関野氏は、私の住んでいる豊岡市出身の冒険家・植村直己の第3回冒険賞を受賞された。何か劉さんとの出会いもご縁を感じる。

是非、再訪したい大理である。

 

|

« お茶のルーツを訪ねて~「西双版納で1000年の茶樹」の巻(雲南省・西双版納) | Main | お茶のルーツを訪ねて~「食事も最高なのだ!」の巻(雲南省) »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference お茶のルーツを訪ねて~「大理はパラダイス」の巻(雲南省・大理):

« お茶のルーツを訪ねて~「西双版納で1000年の茶樹」の巻(雲南省・西双版納) | Main | お茶のルーツを訪ねて~「食事も最高なのだ!」の巻(雲南省) »