「安養寺 蝋燭能」~能・狂言を身近に感じる
昨日、京丹後市久美浜町にある安養寺で行なわれた『蝋燭能』に行ってきました。京都府丹後半島にあるが、自宅からは車で40分ぐらいのところにある。でも訪ねるのは初めて。
お寺でお能を観賞すると言うのはどんなのだろう?
夜の『蝋燭能』に先立ち、午後3時から「わかる・楽しい能楽講座」と銘打って、やさしいテキストが配られ、能・狂言の発祥から能楽の役割、流儀について、楽器、能舞台のお話を聴く。話し手は、観世喜正さん。易しく、面白く、そして為になる能の楽しみ方を学ぶ。(これが、私にとっては一番必要としていたこと!)
本堂に仮設された舞台を取り囲むように、能楽講座を聴く。
喜正さん解説後、父にあたる観世喜之さん演じる「猩々」(しょうじょう)が演じられる。観世さん親子による解説と実演、それがお寺の本堂と言う身近な空間で演じられる。なんとも贅沢な体験なのだ。
いよいよ日は暮れ、本堂は満員の観客。
始まると、照明は消され、舞台の周囲に置かれた蝋燭の灯りで演じられる。
プログラムを記しておきます。
『蝋燭能』
解説 観世喜正
仕舞 「花筐」(はなくるい) 藤村昌子(※)
狂言 「因幡堂」 茂山七五三
茂山宗彦
能 「屋島」 シテ 観世喜正 ツレ 長山耕三
ワキ 福王茂十郎 アイ 茂山逸平
笛 野口 亮 小鼓 林 大和
大鼓 上野義雄
(※)藤村昌子さんは、この安養寺の大奥様。当年(87歳)昭和32年に「藤村好諷会」を再出発され(父が中川紫峰)、丹後・但馬での能楽普及に貢献されてきた方。「藤村好諷会」が中心となった『蝋燭能』もこの4回目をもって一区切りとされる。今後の能楽を親しむ活動を丹後・但馬の誰かに受け継いでいただきたいとのこと。一例としてNPO法人の発足など、取り組んでいただく方(団体)を募っておられます。
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