「城崎温泉今昔」~但馬学2月例会
う~ん!美味しい!!
城崎温泉名物「カニ寿司」(大黒屋さん)。もちろん地元で水揚げしたズワイガニの身がたっぷり。ちょっと甘い目の味だが、私が子供の頃が食べた味と変わらない。これが良いのだ!
今回は城崎の歴史がメインテーマだが、やはり、その地の美味しいものをいただくのも大切にしたい。これが但馬学の良いところ。(笑)
テーマは「城崎温泉今昔」。自宅か約20kmちょっと。車で30分ぐらいのところに城崎がある。小さい頃からよーく知っている城崎温泉。だが、考えてみるとその温泉の歴史や温泉街の成り立ちなど、知らないことばかり。
講師はお二人。元井康江氏(豊岡市役所温泉課課長)から、城崎温泉の概要、沿革の説明を、小川祐泉氏(末代山温泉寺住職)から、奈良時代に遡る温泉寺の歴史を聴く。
城崎温泉の旅館街を通り抜けたところにロープウェイがある。中間駅に「温泉寺」、大師山(231m)山頂の展望台からは、温泉街の全景、円山川、日本海が一望できる。
中間駅にある「城崎美術館」。今回の講師をしていただく小川住職さんより特別に写真撮影のお許しを得ましたが、あまりにも素晴らしい仏像、仏画がいっぱいで写真を撮ることを躊躇してしまいました。(^_^;; 展示品は、温泉寺所蔵の仏像、古文書、円山川下流の遺跡や古墳からの出土品が多数。
養老元年(717年)、広く衆生済度の大願を発して諸国を巡っていた「道智上人」が当地に来て温泉を開き、そしてこの「温泉寺」を創建したとされる。1300年の歴史がある。
現存する本堂(重要文化財)は、室町時代前期(南北朝)、至徳4年(1387年)の建立とされ、一度も火災にもあわず、但馬最古の仏殿、中世建築の重要な遺構である。
画像は「多宝塔」。明和4年(1767)の建築と伝えられている。
ロープウェイの山麓駅前の庭園に立つ太田垣士郎翁(1894年~1964年)の銅像。太田垣氏は、明治27年に城崎に生まれる。阪急電鉄の社長を経て、関西電力初代社長に就任。巨費を投じた世紀の大事業と言われた「くろよん」建設を陣頭指揮し完成させた。地元の誇る大偉人である。幼少の頃はロープウェイのかかるこの大師山で遊んだと聞くと、等身大の太田垣翁の銅像にどこか親しみを感じてくる。
「灯台下暗し」と言うが、今回はそんな思いを強く持った。小さい頃から身近に来訪した城崎温泉。なのに、そこにあった歴史は、遥か古から続き、現代の温泉街形成までの温泉の利用権を巡る紛争、そして和解。
「いい湯」の城崎温泉だけでなく、これまでとはまた違った歴史の魅力を感じた城崎温泉でした。
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Comments
ガリュウさん、
「地元グルメ」の見直し、大賛成です。私も最近、但馬のあちこちを訪ねたり、お呼びをいただいたりして、地元食材&お料理に大変関心を持っております。
ガリュウさんからの何か情報がありましたらまたお知らせください。
Posted by: koh | March 18, 2010 09:09 PM
「かに寿司」って、冷静に考えると立派な地元グルメ(郷土料理っていうとイメージが・・・)ですよね。
昨今のB級グルメブームに乗って新たなグルメ開発が取り組まれてますけど、地元グルメをきっちり見直すことが重要ですね。
とはいえ地元にずっといるのに地元の良さに気づいてないとは・・・まさに灯台下暗し。
まず頭をニュートラルに戻さないと。
Posted by: ガリュウ | March 06, 2010 04:57 PM