フジバカマ~台所の窓の下には
フジバカマ(キク科)
秋の七草だが、『万葉集』には山上憶良の一首のみ。『古今和歌集』では四首詠まれ、その香りをたたえる歌も。だが、花は薬品臭い。香りは葉を干すと生じ、クマリン臭で、桜餅の香り。平安女性は干した茎や葉を水につけて髪を洗ったようだ。中国には多いが、日本では絶滅危惧種。帰化植物説も。
『花おりおり』 湯浅浩史・著
キッチンの窓の下に、フジバカマが咲く。室内からは、真下にあるのであまり気づかない。冷え込む季節に、どこか同情したくなるように可憐に咲いているフジバカマなのだ。
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