『学校レストラン』〜アル・ケッチャーノの奥田シェフを迎えて
どうもここのところ「食べること」「お茶を楽しむ」「山の体験」と、感動シリーズが続く。(笑)
ここは三原谷(兵庫県豊岡市竹野町)の大森地区である。写真右端に、白く見えるのが今は廃校になった校舎。ここで『三原谷の川の風まつり』と言うイベントがあると言うので出掛けた。
イベントのメイン会場となった旧・大森小学校。昭和62年(1987年)に廃校になった。グランドの端には桜の老木が。今は土がかぶさり草が生えた砂場跡。錆びた鉄が見えるスベリ台。どれもが懐かしい場所に集落の人が集まってきた。
イベント開催中だけの「三日間の学校レストラン」がオープンする。教室の壁面には、地元・三原谷の人々の大写しの素晴らしい笑顔。とこの地元の人が作った野菜や周囲の山や海や川で獲れた魚介類、果物、野草などを食材として調理したイタリアンがいただけるのだ。
木枠の窓ガラスの向こうは、徐々に紅葉する山里の風景。こんなロケーションで、どんなお料理が出て来るのかワクワクである。
地元食材を選び、自ら調理するだけでなく、地元若手レストラン・シェフにもアドバイスしながら、『三日間の学校レストラン』をプロデュースするのは、奥田政行氏。テレビ『情熱大陸』でも紹介された山形県鶴岡市在住のカリスマ・シェフ。イタリア料理店『アル・ケッチャーノ』のオーナーである。
奥田氏直々に、食材の説明や料理のポイントなどの説明を聞きながら一品、一品のお料理をいただく。新鮮な食材、深まりゆく秋の山里の風景、そして奥田氏自らのお話でいただくイタリアン。これ以上のものがあるだろうか?と言う食事の始まりだ。
では、お料理をご紹介します。
「今日の港と但馬の大きなお皿」と題した最初の一品。朝、初めて見たと言う独特の柿。(皮が黒い)カリフラワー、ブロッコリーのバーニャカウダ、シロエビとオリーブの焼きピッツァ。リコッタと柿の生ハム巻き。
ベニズワイガニのリゾット。落花生の葉っぱがのっかている。
アユの塩焼きとミョウガを使ったペペロンチーノ。大きい葉っぱはスカンポ(スイバ)。アユとスカンポとパスタの微妙な組み合わせが美味しい。
但馬のゴボウのフォンデュータ(ピューレ)と但馬牛のシャブシャブ。上に刺してあるゴボウのから揚げがぱりぱりと美味しい。田んぼの畦から採ってきたクレソンのような野草。奥田シェフは、野草に詳しい。
キャラメルのアイスムースと牛乳のジェラート。
食事の後は、2階の教室で開催されている「日本のかたち 美しいめし椀展」を見る。奥田シェフのお料理から「食べることの原点」を知り、日本の田舎の原風景を眺めながら「故郷の自然の恵み」に思いを馳せた。
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