月食茶会〜中秋に寄せて
京都・南禅寺の近くにある鹿ヶ谷。中秋を迎えたこの日、ひっそりと桃源郷が出現した。これ以上先があるの?と思う奥の奥。さらにその奥に昼間というのに行灯が迎えてくれる。
山荘にはいると、ススキの向こうに満月が。
なるほど、時空を超えているから桃源郷なのだ。(^_^)
まずは、カウンターで「菊花茶」をいただく。15夜にちなみ、15種のお菓子がいただけるとのご案内。なんか面白くなりそうだぞ!
お茶を入れていただくのは、本日の桃源郷の亭主。俗世(?)では、京都・岡崎で『好日居』と言う「お茶+ギャラリー」を営んでおられる。月の夜に採茶すると言う「月光茶」。ほのかに甘くて、気持ちがすーっと落ち着く。
次は「抹茶」。ここ桃源郷では、お茶をいろんなスタイルで楽しむ。薄茶を人数分、点てて小さな茶碗にそそぐ。表面の泡は、まるでお茶のエスプレッソ。お菓子の甘さと抹茶の苦みが、口の中で交じり合って美味しい。
お菓子もすべて月にちなんで命名されている。夏蜜柑丸漬は「赤い月」、せんべいは「砂漠で発掘された月」。月餅はもちろんのこと、月の雫、月のカケラ、月の進化、「う・そ・つ・き」なるものもある。
お昼の桃源郷であったが、夜はこのテラスから中秋の名月を拝むと言う。
なんとも、時空を超えた、遊び心満ちた、お茶を楽しませていただいた。桃源郷の亭主であり、「好日居」の店主に感謝である。
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