『いつもの風景』 日本とフィンランド交流プロジェクト
舞台中央に白いスクリーン、右に日本の国旗、そして左は? そう、フィンランドの国旗。舞台の袖には『「いつもの風景」〜日本とフィンランド、映像で綴る地域文化交流プロジェクト』とある。
舞台の人物が、今回のプロジェクトをプロデューサー奥村恵美子さん。奥村さんは、今回の日本サイドの映像を提供している映像作家・藤原次郎氏と共に、旧知の知人、友人。彼らの海外での活躍(ドイツ、ニューヨーク等のメディアフェスティバルで金賞受賞)しているのは、以前から知っているが、今回は海外の映像作家との共同製作の上映とシンポジウムである。
「フィンランド」。私はまだ行ったことのない未知の国。知っていることも作曲家シベリウス、携帯ノキア、そしてジャンプのニッカネン、あとは。。。
この白いスクリーンに映し出されるフィンランドの映像に期待が膨らむ。
フィンランドの映像作家マイヤ・レヒトネンさんを紹介する奥村氏。すぐ横がマイヤさん。その横がカレヴィさん、セッポさん、ラウラさん、ケイヨさん、そして左端が通訳のハンヌさん。カレヴィさんは、マイヤさんの夫。映像制作会社を経営し、2年前には地域のベスト・カンパニーに選出されたそうだ。Suomen Visiotalo Ltd.
会場は、永楽館(兵庫県豊岡市出石町)。先日、歌舞伎を行なった芝居小屋。日本の伝統文化だけでなく、映像、文化交流のプロジェクトに使用できるのもなかなかいいもんだ。
フィンランドのHAUHO(ハウホ村)の日常風景の映像が次から次へとスクリーンに映し出される。自然とヒトの生活、老人と子供、水と緑、その境界線がほとんど感じられない。すべてが自然に抱かれ、普通の生活がその中に溶け込んでいるようにみえる。
ハウホ村は、マイヤさんが住んでいるHameenlinna(ハメーンリンナ)と言う町にある。ハメーンリンナは、首都ヘルシンキから電車で約1時間のところにある、フィンランドの南部の町である。
こちらは日本。豊岡市竹野町の日常風景。山、山、山。そして谷を下ると、すぐに荒々しい波しぶきをあげる日本海がある。風景が性急に変化する。荒れる海、湿り気の多い緑豊かな自然。はっきりとした四季が感じられる。
映写の後、シンポジウムが行なわれる。中貝豊岡市長、庄司博史氏(国立民族博物館教授)が加わり、感想を述べあう。山がなく、森と湖の地域であるハウホ。一方、山から海へ変化に富む竹野の自然。事前の恵みと逆に、自然の脅威(災害)などの違いも話題に。
交流会も無事終わった。市長の発案で城崎温泉に行こう、となった。出石から城崎へ向かう風景。これが私にとっての「いつもの風景」だと、車を停めて思わずシャッターを押す。マイヤさんやカレヴィさんはこの風景をどう思うのだろう?しきりに、山、山、山と感動していたので、この景色に見入っているに違いない。
城崎温泉・御所の湯にみんなで浸かる。露天風呂にサウナ。そうそう、サウナの発祥はフィンランドだそうだ。彼らもサウナ(温泉?)が大好きだなんだそうだ。風呂上がりには、ビール。これは日本もフィンランドも変わりない。(笑)御所の湯の真ん前にカウンター・バーがオープンしている。
かれらの立ち飲みの姿が、やけに極まっている。
共通のこと、違うこと、それはほんのちょっとした「いつもの仕草」でも感じられる。「風景」と共に「会う」ことで、とても身近に感じられるようになったフィンランドであった。
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Comments
こんばんは。みゅうさん。
お久しぶりです。
そうでしたか。確かに満員でしたが、一人でも多くの方に観ていただき、異文化交流ができることが肝心なのに。
話は変わりますが、クロワッサン見ましたよ!
Posted by: koh | September 18, 2009 11:16 PM
夫婦で行きました!入れてくれませんでした
でも、こうしてブログで雰囲気を垣間見ることができて嬉しいです。
かたくなに入館を拒否した市職員さん。なぜ公務員さんはあんななのかなぁ~。
Posted by: みゅう | September 18, 2009 09:22 PM