ヘクソカズラ 強烈過ぎる名前ですね
ヘクソカズラ(アカネ科)
マダガスカルで薮こぎをしていたら、特有の臭気が漂った。葉こそ少し青白いが、すぐに正体が知れた。ヘクソカズラの一種だった。この花は『万葉集』にも屎葛と歌われている(巻十六)。ただし、そのはい上がる蔓のように宮仕えをしたいと、プラス評価。花は、かれんで、早乙女花の名も。
『花おりおり』 湯浅浩史・著
鳥が運んできたのだろうか?気がつくと庭の照明灯の支柱に絡み付いて上へ、上へと延びる蔓がある。よーく観察していないと、植物の成長はあっという間だ。
それにしても、なんともストレートな名前がついているものだ。花を観ている限り、そんなネーミングは夢にも思わない。万葉集に歌われていると言うので、さっそく調べてみる。
さう莢に延ひおほとれる屎葛絶ゆることなく宮仕へせむ
「屎葛」として登場する。「さう莢」は、ジャケツイバラ(←これまた知らない花が、、、)と言う棘のある植物に多いかぶさる屎葛(これがヘクソカズラ)を歌っている。その姿のように、日々しっかりと宮廷に仕えなさいと。「屎」の名と「宮」に仕えることとが、どうもしっくりこない組み合わせなのだが、当時の「洒落心」として感じ取ればいいんでしょうか。
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