ワレモコウ 紅色の存在感は
ワレモコウ(バラ科)
誤解の花である。吾亦紅の表記が広く知られたのは、久米正雄の小説からだろう。渋い暗紅色を「吾も紅」と納得する人は多い。が、植物学者前川文夫博士の説は違う。蕾が、宮中の御簾の上部を飾る帽額(もこう)の模様から生じた木瓜紋(もっこうもん)に似て、四つに割れ目が入っているので、「割れ木瓜」を語源とする。
『花おりおり』 湯浅浩史・著
実は、我が家のワレモコウは今年から登場なのだ。今年の冬に、家と庭の一部を改造した時に、「お茶花をたくさん植えよう」との方針で植えたもの。私にとっては、なるほどこれがワレモコウなんだ、と言う存在なのだ。直線(茎)が節々で折れて、独特のリズムを感じる。
独特の暗い紅色は確かに、「私も紅だよ」と訴えている様。
The comments to this entry are closed.
Comments