水面下に佇む「楽吉左衛門館」〜佐川美術館
以前から一度行ってみたいと思っていた美術館がある。それは佐川美術館。滋賀県守山市の琵琶湖畔にある。1998年3月に開館したとあるから丸11年経った。
琵琶湖をイメージしたものであろう建物の周囲は、人工水槽の水面が建物をすれすれに囲む。佐川美術館は3人の芸術家にスポットが当てられ、それぞれ独立した建物に展示されている。写真は日本画家の「平山郁夫館」。
建物を囲む水面に浮かぶ鹿のブロンズ像。佐藤忠良の作品である。このようにいくつかの佐藤の作品が水面に浮かぶ。そして、「平山郁夫館」の向こう側に独立して「佐藤忠良館」がある。常時40点余の佐藤の彫刻をじっくりと観賞できる。素晴らしいひとときであった。
そして、じつはこれがお目当てであったのだが「楽吉左衛門館」である。楽吉左衛門館だけは、2007年に開館したからまだ新しい。平山郁夫館を囲む水槽の延長線上、奥に「楽吉左衛門館」がある。
お茶室を囲む池。夏には葦が繁り、冬の佇まいとまったく異なった環境が出現する。
当代・楽吉左衛門が自ら建築設計をしたと言うこだわりの空間である。水面下には当代・楽吉左衛門(十五代)さんの現在の作品が展示されている。楽さん自身が主催するお茶会もあると言う。楽さん自身が設計したお茶室で、楽さんの茶碗で、楽さんのお茶をいただく、夢のようなシチュエーションである。そんなことが本当に実現したらなんて思いながら、水面を透して溢れ来る陽射し眺め、ゾクゾクしながら水面下の空間を楽しんだ。(^_^)
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