庭のブナとひとまずお別れなのだ
庭の紅葉がどんどん進む。実は、庭のブナとお別れをしなくてはならない。18年前に北海道の函館の西にあるガルトネルのブナ林(七飯町)から、小さな小さなブナをいただいたのが、ここまで成長した。管理人さんの許可をいただいて、15cmぐらいのブナであった。
ビニール袋につめたあと、東北を旅して帰宅するのに、4日ほど掛かった。大丈夫かな?ちゃんと家まで持つかなーと、心配しながら持ち帰ったのをよく覚えている。
庭に植えた時は、周りの草の生長のほうが早く、草むしりをしていると、ついうっかり草と間違えて抜いてしまいそうになることが度々あるぐらい。植木屋のKさんも、作業する人に、「これは雑草じゃあないよ。抜いたらあかん」と声を掛けながら、みんなに注目されながら大きくなった。最初の数年は、1年に数センチ(?)ぐらいのゆっくりとした成長だったが、10年を過ぎる頃から、驚くほど成長が早くなり、グングンと丈も幹周りも大きくなった。
側にあるカエデの葉っぱとお別れをしているのだろうか。葉っぱどうし寄り添っている。
庭にブナを植えたのは、私の仕事、木製ハンガーの材料はブナ材だったからだ。私はブナの木を加工して、生活を営んでいるのである。ブナには、いつも感謝の気持ちを抱いている。
庭のブナのルーツは、明治初期に農林業普及のためにドイツから招いた貿易商ガルトネル氏が植えたブナなのである。そして現在、ヨーロッパ産のブナを使用してハンガーを製作している。これも何かの引き合わせなのだろうか?
この秋、この庭のブナをハンガーの新工場に移植することにした。ヨーロッパのブナ林の恵みをいただきながら、加工する木製ハンガーの工場の守護神として、このブナの成長を見守っていこうと思っている。
この「ガルトネルのブナ林」から来た我が家のブナは、新工場に移ってからも、私にとって宝なのである。
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Comments
ヒロシさん、
ほんと、恐る恐るなんですよね。落葉広葉樹は、葉が落ちて水分を必要としない晩秋から冬が移植のチャンスなんです。
あの北海道から持ち帰った頃、東北の林業の方からブナの苗を数本いただきました。こちらも、すくすくと育っています。そのうちの何本かは、友人のお庭で成長しています。こういう贈り物(お付き合い)っていいですよね。
iPhone、購入しましたか?そのうち、私もiPhoneの使用感などをブログにアップしてみようと思っています。
Posted by: | November 19, 2008 06:47 PM
18年も掛けて大きくなった守護神のブナを移植するのは ためらいますね
2度目の失敗でしたので非常に残念でした またトライします
色々教えて下さい
弊社の守護神 樅の木も 裏庭から 恐る恐る移植して10年です
最初は ちゃんと根付いてくれるかが心配でした
樅の場合は 植木屋さん曰く 春先が良いとのことで その時期に致しました
今年の5月には ドイツ樅を何本か ペットボトルに 森の苔と一緒に詰めて帰国しましたが 植木屋の手違いで全滅しました
今日はiPHONEを買いに行く予定です
特にブログ始めたら 何かと必要ですよね
Posted by: ヒロシ | November 19, 2008 09:09 AM