『小さな建築』を囲む『千夜一夜』
12月10日に出版された建築家・富田玲子さん(象設計集団)の著書「小さな建築」(みすず書房)の出版記念の集いに出席しました。会場は、「ドーモ・アラベスカ」(東京都杉並区)である。富田さんの初期の個人住宅である。
築33年。10年ちょっと前に改造されたそうだ。自宅の設計を象設計集団にお願いをすることになった時、最初に見学させていただいたのがこの「ドーモ・アラベスカ」だった。約20前のことである。壁と窓、光と影、閉じた空間と開いた空間の対照が印象的だ。
この集いは、富田玲子さんの友人・知人が中心になった手作りのパーティ。家族の方や象設計集団のスタッフもお手伝い。心のこもった和気あいあいのパーティだ。
出席者は、建築関係はもちろん、写真家、民族学、映画監督、都市計画、ピアニスト、出版関係と幅広い。私たち(妻と息子)は、著書「小さな建築」の登場人物として出席させていただく。
美しい曲線を描く階段通路。
これまで、たくさんの象設計集団の建物を見学してきて思うのが、「当初想像していたよりも、小さいと言う印象を受ける」ということ。これは、実際に建物が小さいと言うことではなく、周囲の景観、ヒトが心地良いと思うスケール、自然とのつきあい方、内と外の繋がりなどを考えて設計して行った結果なのだろう。
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