キチジョウソウ 玄関前と裏庭に咲く
キチジョウソウ(ユリ科)
吉祥草と書く。植えておくと家に吉祥がもたらされるとか、吉事があると開花すると言われるが、根拠はよくわからない。ヤブランやジャノヒゲに近いが、それらは種子が裸出するのに対して、白い数個の種子は赤い果実の中に収まったまま。中国と日本に分布し、日本では温暖の林内に生える。
『花おりおり』 湯浅浩史・著
母から「キッショウラン」と聞いた。「豊岡のキシさんからもらった」とも聞いた。だから。キシ=キッショウと語呂合わせで覚えていた。野草の図鑑でラン科を見て行くが、なかなか出て来ない。どうしようもないので、そのままページを繰っていると、ユリ科のページに進む。そこでキッショウランならぬ、キッショウソウであることが判った。
裏庭の片隅にひっそりと咲く。冬を前にして枯れ葉に埋もれないようにと健気に咲いている。「吉祥」「吉事」のある花だとは、その謙虚にして、寡黙なイメージの存在と結びつかない。
今年もあとわずか。いろんなことがあった年。「good or not good?」と聞かれれば「good」と答える今年なのかも知れない。
以前から同じ場所で咲いていたキチジョウソウ。玄関前にあっても気づくことがなかったが、今年はやたらといっぱい咲いている。植えたからgoodなのか?、goodだから咲いたのか? 花にも励まされている。
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