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March 24, 2007

「但馬の山城」〜兵どもが夢の跡を探る〜但馬学3月例会

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今日は但馬学の例会日。香林会館(正福寺)は、忠臣蔵の大石蔵之助の妻りくの実家、石塚家の菩提寺。りくの遺髪塚がある。今日は、この香林会館がある田鶴野地区の公民館長さんや区長さん、地元の皆さんとご一緒に「山城」を勉強する。

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今日の講師は西尾孝昌先生(八鹿高校教諭、但馬考古学研究会幹事)である。西尾先生は、但馬地域の山城をを現地調査を始め、研究されている第一人者。

山城に登る前に、「鶴城跡・備後衆山城跡見学会」と言う西尾先生の資料で事前に学習する。1300年代の中世から始まって、室町(南北朝)時代、さらに戦国時代へと繋がるこの地域の歴史を、領土争い、各地の合戦を辿る。なぜ、山城なのか?の説明をお聞きする。

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講義のあと、いよいよ山城に登る。まずは、この香林会館のある備後衆山城へ。向こう(画像)に見えているのが、このあとに登る鶴城のある愛宕山。敵がこの谷を通るのを見張り、また威嚇する役目を果たしていた。

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これは愛宕山から豊岡市街地を眺めたところ。あいにくの小雨模様で霞んでいるが、素晴らしい眺めである。(また天気の良い日に来なくては行けない)。左側に見えているのが、先ほど登った備後衆山城である。愛宕山(標高115m)から見てもさらに低い山。だが、このちょっとした山でも、見張りの山として、さらに、敵の来襲に備えて大いに役に立ったのである。

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愛宕神社のある場所が、実質的な鶴城の本陣場所。その看板の前で西尾先生のお話を聞く。この看板の中身も西尾先生の文章である。説明を受けたあと、いよいよ山城の特徴である堀切、立て堀を横切りながら山の斜面を歩く。

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山城のある斜面には、「立て堀」をいくつも掘ってある。これは敵が山を登り攻めて来る時に、敵の横移動を困難にして、上から弓矢や礫(つぶて)を当てやすくしたもの。私たちは実際に400年以上前に掘られた「立て堀」に入ってみると、なるほど、横移動は困難で、上から見下ろす仲間がもしも石でも落としてくれば太刀打ちできないのが実感できる。

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いつも通る集落からわずか20分ぐらい山に入ったところにある愛宕山(鶴城)に足を踏み入れると、そこには、400年以上前に造られた堀、本陣跡、土塀、石垣、井戸、湧き水の場所に行き着く。中世・戦国時代に思いを馳せ、実際にこの身体で斜面に立つ。しばしのいにしえのロマンに浸ることが出来た。

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