「ボストンで牡蠣を食べる」 旅はいいもんだ!
これは先日、立ち寄って食べたボストンにある牡蠣が名物のレストランである。どうして再登場? それは今朝の日本経済新聞のアート探求(32ページ)で見つけた記事にボストンの牡蠣が書いてあったから。
日経新聞に「溶ける街透ける路」と言う連載がある。サラッとして味わいのあるエッセイが綴られている。私の好きなコーナーだ。著者は作家の多和田葉子さん。今日のタイトルは「ボストンの牡蠣と詩」である。(日経新聞を読んでいる方は、是非、読んでみてください。)
『ここは宣伝文句を信じれば、「アメリカで一番古いレストラン」で、』
と言う行がある。それはランチョンマットに印刷されている。America's Oldest Resutaurant。A National Histric Landmarkと言う文言がある。以前の記事にも書いたが、ここがボストンであるだけに信じていいのかも。(^_^)
『店に入ると二百六十年途絶えることなく営業して来ただけの雰囲気がある。』
木造の内装。テーブルや椅子もすべて木が使われている。天井の梁を見れば、確かに百年も二百年も経っている古くて頑丈な材木が使われている。
『カウンターの止まり木には、すでに三人の男たちが食べ終わった生牡蠣の殻を皿に積み上げて、ビールを飲んでいた。カウンターの中の台には、荒く砕いた氷を敷き詰めた上に牡蠣が数十個並んでいる。』
このカウンターはなかなか雰囲気がある。雑然と並んでいる道具が年季を感じる。
『牡蠣の殻はどの方向に向けても、食べる人の唇を傷つけようと構えて、不規則なぎざぎざを向けてくる。塩っぽく淫らで目眩のするような味。「牡蠣食べてから詩を読んだら、飛んじゃうかもね」とCさんがつぶやいた』
さすが作家の文章である。牡蠣をこのように表現できるようになりたいが、私にはそういう才能はなさそうだ。(^_^;;
旅で訪ねた街角や出会った人々に関することを、後々になって、記事やニュースで触れることがある。その場の空気を吸っていると、その話題に触れると、他人事ではない気分、親しみのある気持ちになるのである。
こんな時、「旅っていいなあ。」とつくづく思う。
旅しよう!>みなさん
来年は、ボストンに行って、ユニオン・オイスター・ハウスに立ち寄ってみてください。
「牡蠣食えば、金がなるなり、松坂フィーバー」なんてダジャレはだめですかね?
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