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February 25, 2006

「山郷の水利」 但馬学2月例会

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但馬学の2月例会。今年度のテーマは「水」。今日は山深い里の人々と水との関わりを学ぶ。訪ねたのは、兵庫県養父市大屋町栗の下地区である。戸数39戸、人口143名。農林業、公務員、そして退職者などの家庭があり、全戸が農業に関わっている。

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集落は、大屋川の支流である横行川と若杉川の合流地点にあり、水が豊富。山側は、石垣を積み、家を建てる。山からの水も豊富にある。写真は横行川サイドの栗の下地区最上流の家である。石垣、石積みの階段が美しい。

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若杉川。堤防の下側に取水路があり、道路の下を通って栗の下地区に流れ込む。道路は最近できたバイパス。元は、もっと自然な姿で取水していたのであろう。栗の下地区は、明治37年に大火があり、ほとんど全戸が焼失した。その体験を生かして、防火用の水路、池を整備している。水は、上水道ができるまでは、防火用水、洗面、行水、風呂、選択、食器類、野菜、農機具類、除雪、盆栽、花木類、洗車、に利用されていた。写真奥にある建物は養鶏場であったが、臭い、水の汚染などの理由で、栗の下地区とその下流の地区とで、操業の停止を訴え、3年前より停止しているそうだ。

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栗の下地区の下流の集落、筏(いかだ)の水路。ここは、除雪のための水路の利用がユニークだ。水路には、3mぐらいの等間隔に口が開くようになっている。そこから雪を捨てるのだが、ただ捨てたのでは雪で水路が詰まり、水があふれてしまう。画像のように、水路の両側に穴の開いたネットを張り、雪の両外は、水が流れるようになっている。流れる水で雪を溶かしながら、どんどん雪が捨てられる構造になっている。

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筏地区の水路を見学していると、ちょうどお爺さんが除雪をされていた。元板金屋さんだったそうで、一輪車を改造して、除雪専用の二輪車にして除雪されていた。「雪が多てかなわんわのう」と言いながらの作業。

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今日の講師は、栗の下地区の区長をされていた、小畑佐夫(こはた・すけお)氏。小畑さんは、元小学校の校長先生なので、栗の下地区の歴史を古文書を交えながら、わかりやすく説明していただいた。明治37年の大火の教訓を生かした村ぐるみの防火運動(夜の巡回)を100年間、毎日続けているそうです。地区の人同士は、隣に負けまいと、ある時は競うように、ある時は助け合いながら、生活してきたとのこと。山奥の集落にもかかわらず、大火の頃の43戸が現在でも39戸とほとんど減っていない。村の人々の競争と互助の精神が生きているのだろうと思った。

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