オモト 「万年青」と書く
オモト(ユリ科)
今では考えがたいが、オモトには二度、異常な流行があった。最初は幕末。三百両で取引される品種もあり、1852年に幕府が禁止令を出した。二度目は明治で、京都府と大阪府が警告し、沈静化を図った。日本と中国の暖地の林床に生える。漢名の万年青から、縁起植物としても飾られる。
『花おりおり』 湯浅浩史・著
庭にはブナの木が6本ある。それは、私の会社は、主にブナの木を加工してハンガーを製作しているからだ。ブナに感謝の気持ちを忘れないためである。そのブナの根元をよく見ると、このオモトが実を付けている。雪が溶けたペシャンコの地面で、葉をもたげ、健気に陽を受けている。漢字では「万年青」と書くそうだ。いつも青く(緑=栄える)いたい。そんな人々の願いが込められているのだろう。
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