ススキ 庭の隅っこで名月を待つ
ススキ(イネ科)
中秋の名月にススキを飾る。単なる風流ではなく、そこには古い農耕儀礼が底流しているとみられる。中秋の名月は芋名月とも呼ばれる。この芋はサトイモ。台湾のヤミ族はサトイモと同類のタロイモを水田で作り、儀礼用に収穫すると、その上にススキをさす。収穫の魔よけにするのである。
「花おりおり」 湯浅浩史・著
庭には周囲に野山にある草木を植えるが良い。そして秋。そうなるとススキがどうしても登場することになる。河原に、山に、里に、どこにもススキは見られる。それを切ってきて花瓶に活けたりする。里にあっても家の中にあっても風流を感じるのがススキだ。
我が家のススキは、キッチンの窓のすぐ外にある。キッチンに立ったとき、いつも眺めている。もうすぐ「中秋の名月」。このススキを愛でながら一献かたむけるのが楽しみだ。
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