カイヅカイブキ さらば生け垣
カイヅカイブキ(ヒノキ科)
(貝塚伊吹)イブキの園芸品種。高さは普通6~7mだが、20m近くになるものもある。暖地でよく生育し、関西などではよく生け垣にされている。生長するにつれて側枝がらせん状にねじれて主幹に巻きつくようになり、狭円錐形の独特の樹形になる。葉は密生し、ほとんどが鱗片状で、ごくまれに針状のものがでることがある。イブキの仲間はナシの赤星病を媒介するので、ナシ園の近くには植えない方がいい。
『日本の樹木』(山渓カラー名鑑)
昔、祖父母が住んでいた家の裏側にあるカイヅカイブキ。96歳で亡くなった祖父は庭弄りが好きだった。自分で盛り土をし、石を置き、庭木を育てていた。どちらかと言うと、一般的な京風庭園といった趣きだった。祖父亡き後は、植木屋さんに面倒を見てもらっていたが、いよいよ伐採することになった。昨年の台風でこの生け垣側から浸水し、床上まで浸かった。生け垣の下は小さな水路がある。円山川に流れ込んでいる。大雨になると本流から逆流してくる可能性があるので、防水のため土壁風の塀を作ることにした。カイヅカイブキと共に「昔」がだんだんと遠くなっていく。
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