豪商『稲葉本家』 京都府京丹後市
日曜日、京丹後市久美浜町にある稲葉本家を訪ねた。私自身、但馬学の例会も含めて3回目である。季節が異なるとその雰囲気もまた変わる。家系を辿れば、織田信長の家臣美濃三人衆の一人稲葉一鉄一族の縁者だそうだ。地理的には、当然江戸時代に盛んになる日本海沿岸交易業(北前船)にも係わり、1700年代以降は近隣諸藩の金融を独占する豪商となったそうだ。この建物は、明治18年(1885年)から5年掛けて建築されたもの。120年の歴史を持つ。
主客が滞在する「奥座敷」から眺めた庭。主客のみがこの庭を楽しんだと言う。障子が開き、開放的な縁側。日本家屋の良いところの一つだ。5月の風が気持ち良い。
案内係の方が所々にいらっしゃる。その案内によると、江戸時代文政年間(1818年)に建ったこの奥座敷。欄間の素材は竹。デザインされているのは、「水道」を想像したものだそうだ。豪商が科学や芸術を育てるのは、洋の東西を問わない。
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